複数の仕入先からの荷物を物流センターに入荷した後、在庫として保管することなく、直接仕分けを行い出荷までを行う仕組みを指す言葉。この場合、物流センターは、商品の積み替えセンターのような役割を果たす。クロスドッキングでは、入荷した商品を箱から開けることもなく、パレットやケース単位での仕分け・積み替えのみを行う。
クロスドッキングを採用するメリットとしては、保管がないので出荷リードタイムが短縮できること、在庫を減らせることが挙げられる。一方で在庫を持たないので急な受注に対応できないことや、商品を一括購入しにくいため価格交渉が難しい点がデメリットと言われる。事業形態や扱っている商品の特徴に応じて、クロスドッキングを採用するか否かを判断する必要がある。
検品機能はあるが、保管機能を持たない物流センターのことを「TC(通過型センター)」と呼び、在庫を持つ形の物流センターは「DC(在庫保管型物流センター)」と言う。クロスドッキングは通常、TCで行われることが多い。