D2C企業が抱えるお悩みを解消! 最適な物流構築について、物流のプロが解説

D2C事業に欠かせない 物流パートナーの選び方
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2021年4月13日に開催された株式会社SUPER STUDIO・株式会社日立物流・株式会社ロジレスの共同WEBセミナーに、当社代表取締役の足立が登壇いたしました。

D2C事業者様が悩むポイントの1つとして「物流パートナー」の選定があります。実際に、「物流費用にいくらくらいかけるのが適切かわからない」「たくさんある倉庫から、どうやって自社にあったところを選べばいいの?」と思われている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、そのような課題を抱えているD2C事業者様に向けて、セミナー内で語られた適切な物流費用や物流パートナーの選定ポイントなどについて解説していきます。

もくじ

セミナー概要

▼セミナー名

D2C企業が抱える物流の悩みを解消するには?
-物流構築について、物流のプロが解説します!-

▼概要

D2C事業を行う上で欠かせないのが「物流パートナー」の選定です。
しかし、物流パートナー選定のポイントや物流業界の動向がわからない方が多いのではないでしょうか。そこで今回、D2C支援 × 物流包括受託 × EC自動出荷(OMS・WMS一体型)システムを担う3社が登壇し、メーカーの物流に関する悩みやあるあるをトークセッション形式で解決していきます!

▼セミナー内容

■ SUPER STUDIO/日立物流/ロジレス 各社の紹介

■ トークセッション

  ・第一部:適切な物流費用とは?
  ・第二部:物流倉庫に依頼できる業務範囲とは?
  ・第三部:物流選定のポイントと事例について

■ 質疑応答

登壇者プロフィール

株式会社SUPER STUDIO
ecforce company business development group
加藤 学 氏

株式会社SUPER STUDIO

ecforce company business development group
加藤 学 氏

立教大学卒業後、小学校教員、起業、大手事業会社での新規事業開発を経て2019年SUPER STUDIOへ入社。現在はD2C事業の商品企画、サプライチェーンやオペレーション構築、新規顧客の獲得やCRM戦略など多岐に渡る業務幅でコンサルティングを実施。さらに初年度で年商3億円のD2C事業を創出し、プロジェクトマネージャーとしても活躍。最新のノウハウと社内に蓄積されたビッグデータを活用し、業界トレンドとプロダクトに合わせた全体戦略でD2C企業の事業成長を支えている。

株式会社日立物流営業開発本部 サプライチェーン・ソリューション2部部長補佐 丹治 岳士 氏

株式会社日立物流

営業開発本部 サプライチェーン・ソリューション3部部長補佐
丹治 岳士 氏

2005年日立物流入社。顧客企業の物流を包括受託する3PLの営業開発に一貫して従事し、化粧品メーカー、化粧品卸、食品小売りなどの物流改善・立上げを多数経験。2017年よりEC物流を担当。そのミッションは、省人化倉庫のシェアリングでEC事業者さまの物流にかける手間とコストを削減し、トップラインの向上に貢献すること。1982年大阪生まれ、大阪育ち(和歌山寄り)。

株式会社ロジレスFounder / 代表取締役CEO
足立 直之

株式会社ロジレス

Founder / 代表取締役CEO
足立 直之

新卒で楽天株式会社に入社後、楽天ブックスにて3年間、出版社への営業や電子書籍事業の立ち上げなどを担当。2012年にロジレスの前身となる会社を立ち上げ、自分たちでECサイトを運営。自社の業務を効率化するためのシステム開発していくなかで、同様の課題を抱えている人たちの存在を知る。多くのEC事業者の課題を解決したいと、2017年に株式会社ロジレスを創業し、SaaSプロダクトとして提供開始。EC物流の問題をよりよい方向に解決していくことを目指す。

登壇企業について

株式会社SUPER STUDIO

EC基幹システム「ecforce」を中心として、「顧客体験を最大化」するためのSaaSシステムを提供している企業です。

SUPER STUDIO会社概要
<株式会社SUPER STUDIO セミナー資料>

また、メーカーとして自社ブランドを運営しているため、事業企画やマーケティング・Webデザインまで、幅広い分野を一気通貫でサポートすることを得意とされています。

株式会社日立物流

ネジ1本から新幹線まで、様々な貨物の倉庫運営から輸送までを行なっている企業です。
物流業務を包括的に受託し最適なサプライチェーンを提供する3PL事業をコアとしており、卸・メーカー・小売の事業者等にサービスを提供しています。近年は特に、EC小売業者向けの部門を強化されています。

株式会社日立物流のスマートウェアハウス
<株式会社日立物流 セミナー資料>

2019年9月からは埼玉県春日部市に、以下の特徴を持つEC物流向けシェアリング自動倉庫の稼働を開始しました。

  • 自動化設備と人手作業が融合していること
  • 使った分だけの従量課金制であること
  • 受注管理システム(LOGILESSなど)と連携していること

株式会社ロジレス

LOGILESSは受注処理~出荷までを自動化できる、OMS(受注管理システム)・WMS(倉庫管理システム)一体型のEC自動出荷システムです。
LOGILESSご利用いただいているEC事業者様は全受注の90%以上について、物流倉庫に自動で出荷指示を出すことができています。

LOGILESSとは、OMSとWMSを一体型にしたEC自動出荷システム
<株式会社ロジレス セミナー資料>

第一部:適切な物流費用とは?

こちらは、EC事業を開始する・効率化する上で必要になるシステムをまとめたものです。

必要なもの
<株式会社日立物流 セミナー資料>

EC事業者の多くは「カートシステム→受注管理システム(OMS)・倉庫管理システム(WMS)→倉庫」の順で選定を進めているケースが多く、「販売する商品は完成しているが倉庫が決まっていない」というパターンがあります。

後回しにされがちな倉庫選びですが、倉庫もカートシステムなどと同じように、複数社で比較検討を行い選ぶべきです。

そこで、第一部ではまず「倉庫費用」の経費の内訳について解説します。

倉庫内経費の詳細
<株式会社日立物流 セミナー資料>

上記の5項目が倉庫経費の内訳です。
項目通りに見積もりが提示される訳ではないですが、倉庫費用を比較する際はこちらの項目を意識して判断することが重要です。

また、費用の中では「①スペース費用」「②作業費用」が大きい部分を占めます。
料金体系は月額固定、または変動型の2つのパターンがあり、会社によって異なります。

自社にあった料金体系の倉庫を選ぶため、

  • 自社で扱う商品がどのような形・サイズで納品されるか
  • 月間の受注数や、受注あたりの商品数
  • 預けようとしている物量が倉庫が扱う単位でどのくらいか

を把握しておくことが必要です。

見積もりを見る際のポイント
<株式会社日立物流 セミナー資料>

複数社を比較する際は、

  • 同じ条件で比較する
  • 中長期的な事業計画に合わせたコストシミュレーションを行う

ことが重要です。

物流費用にかける費用は商品単価によっても異なりますが、一般的に売上の10~15%であり、15%を超えると事業運営が厳しくなります。

物流費用の割合が高い場合、

  • 1回あたりの注文単価を上げる
  • 商品の箱を小さくする
  • 複数の拠点を設け、近い拠点からの配送を行う

という手段があります。

第二部:物流倉庫に依頼できる業務範囲とは?

次に、物流倉庫に依頼できる業務範囲についてです。

EC物流で必要とされるサービス例
<株式会社日立物流 セミナー資料>

この中で、特に注意すべきなのは「認可」です。
化粧品やスプレー缶等の危険物に当たるものは、許可を得た倉庫でのみ取り扱い可能となるため、契約前の確認が欠かせません。

温度管理が必要な食品や、匂いがするものについても、倉庫選定時に注意が必要です。
株式会社SUPER STUDIOの加藤氏は、D2Cでは特に顧客体験の最大化が重要となってきていることを背景として上げ、「配送費のことを考えてコストカットに走り過ぎると、届いた時の体験価値が下がる可能性がある。お届けするものの“見栄え”も大事にする必要がある」と言います。

第三部:物流選定のポイントと事例について

第三部では、物流倉庫選定における

  • 受注出荷業務の効率化
  • 出荷/配送の最適化

についてです。

1:倉庫は必ず現地に行って確認すべき

最近では、現地で確認せずに倉庫を契約するケースも増えていますが、倉庫は必ず現地で確認しましょう。
たとえば、タイヤやコーヒー、ペットフードを扱っている倉庫であれば匂いが移る可能性があります。同じ倉庫で何を扱っているのか、現地でチェックしましょう。

2:受注締め時間には注意

倉庫によって配送するための受注締め時間のルールが異なります。
そのため、受注締め時間については事前に確認し、それまでにデータ連携を行う必要があります。

3:最後は「人」が大事

今回登壇した3名が共に重要な点としてあげたのが、「倉庫の担当者がどのような人であるか」ということです。
倉庫は一度契約すると基本的には長く利用するものなので、営業担当の方だけではなく倉庫契約後の連絡窓口となる人に会うことをおすすめしています。
特に、イレギュラーな対応が発生した時に「すぐに相談できるか」「対応方法を一緒に考えてもらえるか」といった関係性が重要です。

4:保険加入の有無を確認すべき

倉庫に預ける商品に対しての保険は、荷物の預け主である事業者側が契約することが一般的です。

そのため、倉庫会社に過失がない場合(自然災害など)のリスクに備えて、倉庫が保険に加入していない場合は

  • 火災保険
  • 地震保険

などへの加入をおすすめします。

5:商品の内容や物量、今後の出荷計画を聞いてこない倉庫会社には注意

倉庫側も無尽蔵に保管、出荷できるわけではありません。

通常は

  • どのような商品を、どれくらい在庫として持っているのか
  • 現状の出荷量と、今後の計画上の出荷量

を確認し、自分たちの倉庫と合っているのかを見積もります。

上記2点を確認しない倉庫会社の場合、途中で「出荷キャパシティが足りない」などといった事態が起きる可能性があるため、注意が必要です。

6:返品作業など、保管・出荷以外の業務もあらかじめの擦り合わせが大事

保管・出荷以外にも返品作業やラッピングを外部倉庫に依頼したいと考えている場合、倉庫によって対応のクオリティに違いがあるため、事前に求めるレベルの擦り合わせが必要です。

Q&A

データの登録作業を減らしたいが、ECサイトとWMSの自動連携はできるか?

LOGILESSを使用していただいた場合は、ECモール・カートを統合して管理し、全ての受注データをAPIによって自動でWMSに連携することができるので手動のデータ登録は不要。
ただし、LOGILESSを利用していない場合は、倉庫が使っているWMSによって、自動連携ができる・できないは異なる。

倉庫の曜日ごとの人員管理はどうしているのか?曜日によっては人が余る場合もあるのでは?

定常的業務では何人必要かを算出し、必要な人材を雇用している。曜日や季節による変動は派遣会社に頼っているケースが多い。
倉庫としては、夏によく売れる会社と冬によく売れる会社の両方を顧客化し、変動を吸収できるようにするのが一番良い。また、定期購入のサービスを行っている会社は、時期による変動があまりないため、倉庫側としては嬉しい業態。

自社サイトの存在意義は何か?

Amazonや楽天などの巨大モールのみで買い物をする人は一定数いるのでページを用意しておくことは良いと思うが、ユニークな顧客体験を提供していくと言う観点でむしろこれからは自社サイトが重要になってくる。
特にここ3年ほどで「Instagramで商品に出会い、自社ECサイトに直接流入する」という導線が増えてきており、LTVが伸びている会社は、自社サイトを強化しお客様とコミュニケーションを取っている企業が多い。

まとめ

本記事では、D2Cの「物流パートナー」選びについて、物流費用の内訳や選定時に注意が必要なポイントなど、セミナーの内容を抜粋してご紹介しました。

以下、物流業務を外注するパートナー選びの重要なポイントです。

  • 同じ条件で複数の倉庫を比較する
  • 扱う商品の特徴に合わせた倉庫を選ぶ
  • 現地で倉庫を確認し、担当者に会う
  • 受注締め時間など倉庫の条件を確認する

物流代行やLOGILESSについてもっと詳しく知りたい方のために、「LOGILESS早わかり3点セット」を用意しています。気になる方は、ぜひダウンロードしてみてください。

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