ネットショップやECビジネスでは、お客様が商品を手に取ったり、対面質問することができないため、お問い合わせが増える傾向にあります。そんなときは、商品に関連する書類やお店情報などを商品と一緒に郵送するのがおすすめです。このような、ひとつの箱に複数のものを入れることを「同梱(どうこん)」といいます。
今回は、商品をお届けした際にお客様の満足度を上げ、業務効率化に繋がる同梱について詳しく解説していきます。
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同梱とは?同梱と同封の違い
同梱とは、1つの箱に複数のモノを入れることです。
具体的には、商品をお届けする箱に取扱説明書や商品に関するチラシを入れることや、一度に注文を受けた複数の商品を1つの箱にまとめて入れることです。
商品と一緒に同梱される印刷物やサンプルなどを「同梱物(どうこんぶつ)」と呼びます。
同梱に似た言葉で同封(どうふう)がありますが、こちらは1つの封筒に複数の手紙や書類を入れることです。
同梱の「梱」は、包装した荷物という意味で、同封の「封」は、ふうじるという意味で手紙などを入れる封筒(ふうとう)を指します。郵送物の形状により、同梱と同封を使い分けます。
同梱をするメリット
同梱には、発送側(ネットショップやECビジネスを行う事業者)に取ってさまざまなメリットがあります。今回は代表的な3つをご紹介します。
業務効率化:商品の説明書を付けて問い合わせを削減など
1つ目のメリットは、業務効率化できることです。
前述の通り、ネットショップやECビジネスの課題はお客様と直接コミュニケーションできないことです。
その課題を解決するため、商品の使用方法を記載した説明書を付けることで、商品の組み立て・使い方・保管方法などに関する問い合わせを削減することが期待できます。
店舗を持たないネットショップやECビジネスの場合、お客様からの問い合わせには、メールや電話で対応することになるかと思います。
少人数での運営や問い合わせ専任スタッフがいない場合、問い合わせ対応が増えると業務の負荷が増えてしまいます。問い合わせを未然に減らすことができれば、本業に集中でき業務効率化につながります。
また、商品の使い方がわからなかったり、間違った使用方法により思っていた効果を得られなかった場合、お客様からクレームをいただく可能性があります。
中には使用方法を間違えたことでケガや故障が起こり、お客様とトラブルに発展してしまうこともあります。
クレームやトラブルを防ぎ、お客様がスムーズに商品を使えるようにするために、わかりやすい商品の説明書を同梱しましょう。
再購入の促進:クーポンやカタログなど
2つ目のメリットは、商品の再購入を促進できることです。
次回の購入で使えるクーポンや、購入いただいた商品に関連するカタログやチラシを同梱することで、お客様の購買意欲を刺激することが期待できます。
お客様にクーポンを送る時は、有効期限を設けることをおすすめします。
「××年××月まで」というように期限が設けてある方が、「使わないともったいない」という消費者心理が働き、購買につながる可能性が高くなります。
なお、クーポンやカタログを同梱する際は、1番上に置く、または透明フィルムに入れるなど目立つ状態で送りましょう。
ファン化:メッセージやブランドストーリーなど
3つ目のメリットは、お客様が自社のファンとなってくれるような仕掛けができることです。
商品の購入に対する感謝や商品へのこだわりなどを記載したメッセージカードを添えることで、機械的になりがちなネットショップやECビジネスでも、お客様は血が通ったような温かさを感じることができます。
また、商品の開発秘話やブランドストーリーのようなちょっとした読み物も、お客様をファン化することに有効です。人は物語があることで感情を刺激され、商品や生産者に愛着が沸きやすくなります。
近年、応援消費という言葉が生まれているように、「モノより体験・思い出を重視したい」という消費者が増えています。
商品や生産者に愛着が沸くことでファンになり、応援したいから買う、というモチベーションの高いお客様になっていただける可能性があるのです。
メッセージやブランドストーリーを同梱する際は、定期的に内容を変えることをオススメします。
そうすることで、複数回購入してくれたお客様にも飽きられることがありません。
おすすめの同梱物
同梱物は、たくさん入れれば良いというわけではありません。たくさんの同梱物を入れると、一つひとつが読まれなくなり、効果が薄まってしまう可能性があります。
そこで、おすすめの同梱物をシーン別に紹介していきます。
業務効率化が目的の場合
- 商品の使用方法を記載した説明書
- 納品書
- 後払い用の支払い用紙
- 返品用の着払い伝票
商品購入に関わる事務的な書類です。届いた商品に初期不良があった場合、上記の書類が揃っていれば、お客様は問い合わせすることなく返品できます。
商品に関わる事務的な書類は、可能な限り商品と一緒に送ることをおすすめします。
再購入の促進が目的の場合
- 次回の購入で使えるクーポン
- 購入いただいた商品に関連するカタログやチラシ
- 定期便へのお得な案内
- お届けした商品とは別の商品サンプル
商品を購入いただいたお客様をリピーターにし、その後の売上を作る目的のものです。スキンケア商品やシャンプーなどの生活消耗品は、定期的な購入により割引することでリピーターを獲得しやすくなります。
また、シャンプーを購入したお客様にトリートメントのサンプルを同梱するなど、購入した商品に関連するサンプルを送ることで、他の商品にも興味を持ってもらえる可能性があります。
ファン化が目的の場合
- メッセージカード
- ブランドストーリー
顧客満足度やブランドへの好感度を上げる目的のものです。商品が手元に届いた時は、お客様のテンションが最も上がりやすいタイミングです。
発送側の気遣いや温かさを感じることで、そのお店で購入したことへの満足感が高まります。中には、手書きのお手紙を同梱するケースもあるようです。
他店との差別化を図り、お客様と長期的で良好な関係を作りたい場合におすすめです。
同梱をするデメリット
良いことづくしのような同梱でもデメリットがあります。主に2つ考えられるデメリットも理解しておきましょう。
印刷代などの費用がかかる
1つ目のデメリットは、費用です。
事務的な書類や商品に関連するカタログやチラシなどの印刷代がかかります。クーポンやメッセージカードなどは、デザイン費用や紙の加工代もかかる可能性があります。
また、制作を外注する場合はその費用も考えなくてはなりません。
手間がかかる
2つ目のデメリットは、手間です。
当然ながら同梱物の制作には手間と時間がかかります。
また、購入金額などの条件によって同梱物の内容を変えたい、もしくは倉庫業者に委託している場合などは、出荷指示を明確にする必要があり更に手間がかかります。
どのくらい手間をかけるか、また、発送作業の負荷になりすぎていないかを考慮しましょう。
LOGILESS(ロジレス)導入のメリット
業務効率化・再購入の促進・顧客のファン化に有効な同梱ですが、費用や手間がかかることが導入の足かせになりそうです。
そんな時は、EC自動出荷システムのLOGILESS(ロジレス)にお任せください。
LOGILESSは、OMS(受注管理システム)とWMS(倉庫管理システム)が一体になったシステムです。
これにより、ECショップと物流倉庫が共同でひとつのシステムを利用するため、両者のデータ連携が不要となり、シームレスに情報共有することが可能となります。
LOGILESSでは、ほとんどの受注処理をシステムが行い、出荷代行業者へ指示を自動で出すため、ECショップの人手を使わない「EC自動出荷」を実現することができます。
細かい同梱の指示をマクロ機能で実現できる
ネットショップやECビジネスの事業者様からは「自動出荷と言っても、一部の注文しか自動化できず、結局社内で対応が必要なケースが多発するのではないか」という疑問をいただきます。
この疑問の背景として、ECショップの受注処理では
- 配送先住所によって異なる配送会社を使い分ける
- 10,000円以上購入している人にはおまけをつける
- プレゼントラッピングの場合は、納品書に金額を記載しない
などと、たくさんのルールが存在しており、複雑な受注処理をシステムで対応することができませんでした。
LOGILESSでは、細かい同梱の指示など複雑なルールを「マクロ機能」で解決できます。
マクロ機能の仕組みは、
様々な条件分岐やルールをシステムに登録する
↓
複数操作をまとめて必要に応じて呼び出す
↓
自動処理して出荷指示を作成する
これまで属人的かつ複雑な作業になっていた受注処理も、自動化することが可能となります。
まとめ
この記事では、ネットショップやECビジネスでよく行われる「同梱(どうこん)」について解説しました。
同梱のメリット・デメリット、シーン別のおすすめ同梱物など、同梱についての理解は深まったでしょうか?改めて同梱のポイントをまとめます。
- 同梱とは、1つの箱に複数のモノを入れること
- 同封とは、1つの封筒に複数の手紙や書類を入れること
- 同梱のメリットは、「業務効率化」「再購入の促進」「お客様のファン化」が叶うこと
- 同梱のデメリットは、「費用」と「手間」がかかること
同梱物を工夫すると、業務効率化やお客様とのつながりを強くすることができます。この機会に、自社の同梱ルールや同梱物を見直してみるのはいかがでしょうか。
なお、LOGILESSを導入することにより、ECショップの人手を使わない「EC自動出荷」が叶います。専門のコンサルタントが運用までしっかりサポートさせていただきますので、安心して始められます。
業務負荷がどのくらい減るか聞いてみたい、EC自動出荷の詳細を知りたいと思っていただいた方は、以下のリンクからぜひお問い合わせください。