1,400ピース/1h仕分け可能な「オムニソーター」とLOGILESSの連携が実現

1,400ピース/1h仕分け可能な「オムニソーター」とLOGILESSの連携が実現
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企業情報

企業名角川流通倉庫株式会社
事業内容主に通販商品と販促商品を取り扱う物流代行業
倉庫数12倉庫 
物流人員体制従業員数400名(パート、アルバイトスタッフ含む)
月間対応荷主数EC物流 約60社
月間出荷対応件数約35万件
対応案件エンタメ商材:70%
アパレル:10%
化粧品:10%
そのほか:10%
対応モデルBtoB:10%
BtoC:90%
LOGILESS導入時期2018年 
EC物流における課題商材の特性による倉庫への納品遅れや品質にばらつきがあり、対応力を強化する必要があった
LOGILESS導入後の成果ピッキングまでの工数を1/3まで削減。出荷検品まで自動化を促進し、さらに生産性の向上が期待される

取材者プロフィール

角川流通倉庫株式会社

執行役員 通販物流部部長
小椋 克幸 氏

2014年に角川流通倉庫株式会社に入社。現職に就任する。同社のデジタル化を進める立役者として、WMS・自動梱包機・オムニーソーターの導入を牽引。

LOGILESS×オムニソーターを導入するまで

通販物流部60社中、40社がLOGILESSを活用

角川流通倉庫株式会社は2007年4月に設立された会社です。主に通販商品と販促商品を扱う部署がございます。私が所属している通販物流部は、通販に特化した発送代行を行っており、約7割がエンタメ系の商材です。アーティストグッズやアニメコンテンツ、キャラクターグッズなどがあります。60社ほどのお取引があるうち、40社ほどがLOGILESSを介して、日々の業務を行っています。

ロジレスさんとの出会いは、新規のお客様から「LOGILESSを使いたい」と切り出されたことがきっかけでした。当時、当社が扱う通販事業の規模は現状の10分の1以下でした。4年ほど前から、LOGILESSの利用を前提に発送代行ができる倉庫をお探しの事業者様や、ロジレスに紹介いただいた事業者様とのお取引が徐々に増えて現在に至ります。

エンタメ商材ならではの課題に生産性の向上が必須

我々が取り扱っているエンタメ系の商材は、難しい側面があります。海外製であるゆえに納期が遅れたり、品質に差があったりすることが珍しくありません。

例えば、アーティストグッズの納品を待っているエンドユーザーは「コンサートにこれを着ていくんだ」と心待ちにしています。ところが入荷予定日になっても商品が倉庫に入荷しない。コンサートの日程が迫ってきます。

我々はエンドユーザーに体験を届けることが仕事なので、徹夜しようがなんとしてでも注文通りに商品を出荷しなければなりません。そこで大切なのが生産性の向上です。ロジレスはマーチャント側だけでなく、倉庫側にも寄り添い様々な機能をリリースしてくれます。

LOGILESS×オムニソーターの導入を決めた理由

1時間に1,400ピースを自動仕分けできる「オムニソーター」を導入

我々が導入したオムニソーターは商品を自動的に仕分けしてくれるロボットです。1時間に最高1,400ピースの商品を仕分け処理できます。通販の平均購入点数が仮に3点だとすれば、1時間に約460件の仕分けが可能です。基本的にはハンディターミナルを使った出荷検品の工程も必要なくなります。

オムニソーターの導入にあたって、ハイスペックな機能に惹かれた部分はもちろんありますが、個人的には自分へのプレッシャーをかけたかった。決して安い機械ではありませんからね。

ハイスペックな機能を活かすうえで、いい加減な運用はできません。オムニソーターの運用では、トータルピッキングした商品をオムニソーターに流します。前工程であるトータルピッキングにおいて、商品を棚から集めてくる作業が間に合わなければ、当然オムニソーターが待機状態になってしまう。後工程も止まってしまい、無駄が発生します。

スムーズな運用には、商品のABC分析が必要です。そのうえで「より入出荷がある商品は動線の短い場所で保管する」など、保管の仕方やロケーション設定をきっちり管理していかなければ成立しません。そうした使命を自分に課すことでやらざる得ない状況を作りたかったんです。

また工程間をつなぐにはLOGILESSとオムニソーターの連携が必須でした。そこは「ロジレスさんならできるだろう」と(笑)ロジレスと何度も議論を重ねて、導入と連携に至りました。

LOGILESS×オムニソーターを導入してから

オムニソーター

オムニソーターの運用に課題

2022年7月から要件定義を始めて、2023年4月にオムニソーターを導入してから現在まで、約半年が経ちます。とにかく何回もテストを重ねたのですが、初めはなかなかうまくいきませんでした。

具体的には、納品書と作業指示が課題となりました。オムニソーターは間口にオーダーのデータを紐付けして仕分け作業をします。一方LOGILESSから出力される出荷指示書には商品コードや数量のほか、作業指示が含まれています。作業指示は「リーフレットを同梱してください」「割れ物なので、エアパッキンで巻いてください」などオーダーごとに異なり、オムニソーターが自動で仕分けしてしまうと、その指示を作業者が確認できません。

なので、あらかじめ出荷指示書と納品書を発行して、間口のカゴに入れておかなければなりませんでした。そして入れたカゴに合わせて仕分けできるようにオーダーを紐付けする。かつ、出荷指示書と納品書を入れたカゴとオーダーが正しく紐付けされている確証もないため、出荷検品も発生します。

結局、ロボットが仕分けするにもかかわらず、無駄な工程が発生していたんです。これでは期待していた生産性が出せません。

納品書、作業指示の課題をクリアし、スムーズな連携を実現

ロジレスの顧問である白川さんの助けもあり、目指していた運用イメージにたどり着いてきました。

これからは、出荷指示書と納品書をカゴに入れる必要がなくなります。カゴとオーダーを紐付けし、自動的に商品を仕分けするだけです。仕分けが終わったカゴは、自動梱包機の梱包ラインに持っていき、カゴのQRコードをスキャンします。すると、LOGILESSの管理画面がPC上に表示されるので、作業指示がある場合、作業者は「エアパッキンを巻かないといけないんだ」などと判断ができます。QRコードをスキャンした時点で、納品書も即時発行できます。梱包機の場所にプリンターが設置されているので、事前に納品書を出力しておく必要はありません。

つまり、まず出荷指示書を出力し、カゴに入れる工数がなくなり、出荷検品も不要になります。これが最終着地点です。LOGILESSとオムニソーターとの擦り合わせを繰り返して、ようやく形になりました。

オムニソーター導入に際しての連携のパターンが出来上がったので、これがモデルケースになっていくと思います。現状、ピッキングまでの工数で⅓ほど削減できていますが、ここから検品も含めてさらに生産性があがっていくはずです。ロジレス顧問の白川さんには、オムニソーターの見積もりからリードタイムの調整、要件定義、導入まですべてに関わっていただきました。

LOGILESS×オムニソーターのモデルケースが完成

ロジレスは顧客に寄り添う企業体質で、皆さん温かいんですよね。我々が「普通難しいよね」と思うような難しい要望に対しても、何とか形にしてくれる。稼働に向けて皆が一丸となって、希望の日程に間に合わせてくれる。今回のオムニソーター導入にあたっても足しげく倉庫に通ってくださり、厳しい日程にもかかわらず、柔軟に対応していただけました。そして今に至ります。

今回LOGILESSとオムニソーターを連携したモデルケースができたので、気になる企業様はやらない理由がないのではないかと思います。我々もほかのクライアントにも横展開を実現していきたいと考えています。

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