企業情報
企業名 | 株式会社W・CAI |
事業内容 | オリジナルレディースアパレルブランド『Dark Angel』の企画・製造・販売 |
ECサイト | 公式ショップ https://darkangel.co.jp/ |
お取り扱い商材 | ・レディースアパレル ・美容健康家電など |
販売方法 | 自社サイト、楽天市場(2店舗)、Yahoo!ショッピング、ポンパレモール、au PAY マーケット、Qoo10 |
月間出荷件数 | 非公開 |
EC開始時期 | 2005年 |
LOGILESS導入時期 | 2020年3月 |
EC物流における課題 | ①出荷までのリードタイムが長い 独自にカスタマイズしたシステムを使用して受注~出荷の効率化を図っていたが、業務の半自動化が限界。加えて1日1万件出荷する冬のピーク時には出荷件数起因でシステムが重くなり、作業停止してしまう事態が頻発していた。出荷に最低3営業日のリードタイムが必要だった。 ②中国から到着する商品の在庫反映作業の負荷が高い 7つのECサイトそれぞれのCSVを作成して、在庫情報を管理していたため、入力間違いやタイムラグが発生し、在庫数にズレが発生。 |
LOGILESS導入後の成果 | ①受注~出荷までシステムを1本化したことでほぼ完全な自動化を実現。冬にピーク時にも安定的なスピード出荷を実現できるようになり、出荷リードタイムを、最短当日発送まで短縮。 ②7つのECサイトの在庫情報をLOGILESS上で一元管理。毎日2~3時間かかっていたCSV作成もミスなく15分で完結。 |
取材者プロフィール
株式会社W・CAI
MD
田中 幸 氏
入社7年目。原材料の調達から工場での生産発注・仕入・在庫管理や自社倉庫の立ち上げに携わる。
LOGILESSを導入するまで
冬は出荷件数1万件を超える日も。1日でも早くお届けしたい
W・CAI(ダブリュー・ドット・シーエーアイ)は、オリジナルレディースファッションブランド「Dark Angel」を楽天市場やYahoo!ショッピングなどのECサイトで展開しています。2005年にEC事業を開始して以来、業績は好調。特に「元祖裏起毛シリーズ」はご好評をいただいています。通常は1日の注文数が数千件、冬になると受注件数は多いときで1日1万件を超えることもしばしば。入荷待ちになることもよくあります。反響の大きさがうれしい一方で、お待たせするのは申し訳なく、1日でも早くお届けしようと日々改善を図っています。
システム導入し、どれだけ効率化を図っても半自動化が限界。出荷には最短3営業日かかっていた
早くお客さまへ届けるためには業務の効率化が不可欠だと考え、実はLOGILESSを導入する10年前から、別のシステムを活用していました。カスタマイズ性が高く「商品Aと商品 Bの組み合わせはメール便にする」という風に配送方法を振り分けるなどいろいろ設定して、自分たちの使いやすいようにアレンジしていました。一方で、古いシステムということもあって、一度に大量のデータを処理すると動作が不安定に。冬のピーク時には、出荷件数に耐え切れずシステムそのものが止まってしまったり、在庫の引当をしたはずができていなかったりという問題もあり、結局チェック担当者を1名常駐させて、1件1件を目視で確認していました。また倉庫側のシステムと連動していないので、出荷データをCSVに書き出して引き渡すなどの手作業が発生するなど、どれだけ頑張っても半自動化が限界。そのため出荷には最低3営業日のリードタイムが必要でした。
中国からの入荷時期を、7つのモールに手作業で反映。情報がリアルタイムで公開されずに売り越しが発生
最も頭を悩ませていた課題が、7つのECサイトの在庫管理です。Dark AngelのSKU数は15,000以上種類。商品の種類も豊富な上に、人気の商品にもなると次の次の入荷分まで常に予約注文がたまっている状況。
毎週数百枚単位で中国から運ばれてくる商品群を、エクセルのスプレッドシートで管理していました。今販売している分が今週入荷分か来週入荷分なのかは7つのECサイトの販売状況をこまめにチェックしながら感覚値で見極めていました。「あ、今の受注で今週分が売り切れた」と思ったら、各モールの仕様に合わせたCSVを7つ作成して、手作業で最新の在庫状況をサイトにアップするという、超アナログ管理で対応。毎日2〜3時間かかるうえに、経験や感覚による判断が大きいことから社内でも私にしかできない仕事になっていました。また7つのサイトに順次アップしていくのでタイムラグの間に売り越しが発生してしまい、お客さまにご迷惑をおかけするケースもあったので、何とかしなければとずっと頭を悩ませていました。
LOGILESS導入を決めた理由
在庫連携も、これまで不完全だった業務の自動化も、やりたいことが全部実現できる
2020年頃、自分たちで倉庫を持った方が、イレギュラーが起きた際に対応しやすいという考えから、自社倉庫を持つことにしました。そのタイミングでシステムを刷新して、受注と在庫を一元管理できるようにしたいという話になり、お付き合いのあった倉庫会社の方に「オススメのシステムはないか」と相談したところ、紹介されたのがLOGILESSでした。
OMS(受注管理システム)とWMS(倉庫管理システム)が一つのシステムになっているので、受注・在庫情報をほぼリアルタイムで連携できる。また独自のRPA機能を使えば、これまでカスタマイズで実現していた「配送方法の自動振り分け」も簡単に設定できる。しかもかなりのことが自動化できて、みんながハッピーになる未来が容易にイメージできたので、すぐに導入を決めました。
LOGILESSを導入してから
受注処理はほぼ完全自動化。出荷リードタイムが大幅に短縮され、当日発送も可能に
導入後は劇的に変わりました。冬のピーク時にシステムが止まることはもうありませんし、そもそもエラーがほとんど発生しません。仮に問題が起きても、倉庫スタッフもCSスタッフも誰でもLOGILESSの画面を見ることができるので、それぞれの現場で対応すればいい。以前は受注処理には担当者が1名常駐して、忙しいときは2〜3名のスタッフがヘルプについていましたが、今やほとんどの注文が自動で流れるので、受注処理のポジションそのものがなくなりました。また導入前は在庫を引当てるので丸一日かかっていたため、出荷まで最短でも3日かかっていましたが、今は午前9時くらいに入った注文は、その日のうちに出荷し、翌日にはお客さまのもとへ届けられるようになりました。
7サイトの在庫情報を一元管理。CSVアップ作業は15分で完結、在庫ズレもなくなった
これまで大変だった7サイトの在庫管理も、今はLOGILESSで一元管理。毎日2〜3時間かけて作っていた7サイト分のCSVも、今は一つ作成して取り込むだけでいいので15分で完結。リアルタイムで連携してくれるので、タイムラグによる在庫ズレも解消され、売り越しによってお客さまへご迷惑をおかけすることも、ほとんどなくなりました。また長年の経験や勘が必要だった作業から誰でもできる作業になったことで、ようやく他のメンバーにこの仕事を引き渡すことができました。
「商品がもう届いた!」というお客さまの声。リピーターになってくれる方も増えた
LOGILESSを導入して、お客さまのレビュー内容も「もう届いた!」「前よりも早くなった」など、物流に対するプラスのコメントが増えています。お客さまにとっては、購入した瞬間が気持ちのピーク。いち早く商品をお届けすることは、お客さまの満足度を高める上ですごく重要なことだと考えています。また顔の見えないECショップでは、時間が空くと不安になるもの。特に私たちは予約商品が多いため、長い方だと1ヶ月近くお待たせしてしまいます。だからこそ、ミスのないしっかりした対応で、安心してお買いものをしてもらえる仕組みをつくる必要があります。