企業情報
企業名 | 株式会社富士ロジテック |
事業内容 | 物流代行事業 など |
倉庫数 | 関東:10倉庫 九州:1倉庫 |
物流人員体制 | 社員:約70名 アルバイト:約130名 |
月間対応荷主数 | 約200社(うちEC物流代行は約30社) |
月間出荷対応件数 | 約10万件 |
対応案件 | 食品:50% 医療機器:20% 化粧品:10% 健康食品:10% アパレル:10% |
対応モデル | BtoC:30% BtoB:70% |
LOGILESS導入時期 | 2019年1月 |
EC物流における課題 | D2Cの急成長にあわせて、BtoB物流からBtoC物流へ本格参入。倉庫作業において人手不足が続く中、臨機応変なオペレーションが求められるEC・D2Cに対応するには、これまでのシステムと業務フローを大きく見直す必要があった |
LOGILESS導入後の成果 | LOGILESSなら条件に応じた自動処理が簡単に設定できるため、一人ひとりに別々の梱包物を入れるなどパーソナライズされた物流が可能に。 さらに、OMS+WMS一体型でリアルタイムに出荷指示が届くため、手待ち時間がなくなり業務工数を2割削減できた |
取材者プロフィール
株式会社富士ロジテック
営業部 次長
西間木 智 氏
物流会社で20年経験し、直近8年間はB2C物流に携わり、取扱い商材も「アパレル、BAG・靴、輸入商材、食品、化粧品、健康食品、コンタクトレンズ、ファングッズ」など多品種でEC物流を経験。昨年からD2C_EC事業者が増えてきているので購入体験を物流側でも実現し事業者の施策(UX/CX)を一緒に考え購入者のファン化する活動を啓蒙している。EC事業者の売上を上げるために通販支援事業社として常に事業者・購入者目線で新しい仕組み構築を提案している。
LOGILESSを導入するまで
D2Cビジネスの急成長にあわせて、BtoC向け物流サービスを本格始動
富士ロジテックは、これまで主にBtoB向けの物流サービスを展開してきました。でも、近年のEC市場の成長にあわせて、既存のお客さまがBtoCに参入。それに対応するかたちで富士ロジテックも2年くらい前からBtoC向けにサービスを広げていきました。
きっかけが既存のお客さまのBtoC参入だったものの、この先もデジタル上での購買活動が主流となり、EC市場が成長するのは明らか。その象徴ともいえるのが、昨今トレンドになっているD2C(Direct to Consumer)。ブランドやメーカーが企画開発した商品を、仲卸業や小売店を通さずにネット上で消費者に自ら販売するビジネス手法です。
物の売り方が変われば、物流も変わる必要がある。そこで、1年前あたりから、BtoBの延長線ではなく、BtoC、特にD2Cに最適な体制を整備して本格的に展開していくことになりました。
ブランドの世界観を伝える梱包設計など、D2Cの強いこだわりに、人手を増やさず対応できるか
D2Cでは企業と顧客の距離が非常に近いので、ブランドの世界観を伝えやすいことや、一人ひとりに合わせたサービスを展開できるといった特徴があります。そのため物流では、箱のデザインや梱包資材などで世界観を表現したり、一人ひとりにあわせて同梱物を変えたり、各社が独自のこだわりを持って設計しています。そういった多種多様なニーズに応えようとすると、多くの人手が必要になってきます。でも、倉庫業界は慢性的な人手不足。ECやD2Cに最適なシステムを新たに導入し、業務オペレーションも含めて効率的な体制を一から整備する必要がありました。
LOGILESSの導入を決めた理由
OMSとWMSの一体型システムだから、出荷遅れや誤出荷もなくなり、EC事業者さまも物流倉庫も効率化できる
富士ロジテックは自社でシステム開発部門を持っていて、BtoBでは各社のニーズにあわせて、WMS(倉庫管理システム)をフルスクラッチで開発してます。1社ごとにカスタマイズできることは良さでもありますが、荷主や配送会社などの動きに合わせて常に最新システムにアップデートしていくのは大変で、多くのコストもかかります。
BtoCのEC案件では世の中の流れを捉えた最新システムで効率的な業務を行いたかったため、SaaS型のWMSを導入することにしました。数あるWMSを検討しましたが、LOGILESSだけがOMS(受注管理システム)とWMSの一体型システムでした。OMSとWMSが別々だと、どれだけ効率化しても、結局注文データのCSVファイルの受け渡しが発生します。ここはミスが起きやすい業務でもあるので、自動連携されることは、単純にEC事業者さまの手間が省けるだけでなく、出荷遅れや誤出荷を未然に防ぐことになり、顧客満足度の向上につながります。また一体型システムであればリアルタイムで注文情報が連携されるので、物流倉庫側も待機時間がなくなり、効率的に作業ができます。
LOGILESSを導入してから
10分に一度。リアルタイムに出荷指示が届くため、午前中からすぐ出荷業務に取り掛かれる
庫内作業については効率的なオペレーションを実現しました。従来であれば、だいたい午前10時くらいに出荷指示がきて、そこから在庫の引き当て、送り状や荷札などの各種伝票の発行をおこない、現場で作業に取り掛かるのは早くて11時くらいからになります。倉庫では、その日の出荷量に応じて、シフトを組んでいるため、多くのスタッフが始業から数時間、手待ちの時間が発生していました。
でも、LOGILESSを導入したことで、リアルタイムに出荷指示が届き、早ければ前日の夕方から伝票の発行を行い、翌日は朝イチから作業に取りかかることができます。倉庫業界は慢性的な人手不足で、短期アルバイト・パートの採用にも苦労するケースが多いですが、LOGILESSがあれば従来よりも2割ほど人員が少ない状態でも、安定して業務を行うことができています。
条件に合わせた出荷指示も自動化できるから、パーソナライズされた梱包も混乱なく対応
また、LOGILESSにはOMSとWMSの一体型であることに加えて、便利な機能がいくつもあります。例えば、ECでは「はじめて注文した方には、製品カタログを入れる」「3回以上注文した方には、特別なおまけをつける」など、条件に合わせて同梱物を変えるといったことが良くあるのですが、こうした条件別の出荷指示も、LOGILESSのシステム上で一度設定するだけで簡単に自動化が可能。だからこそ、D2Cで求められるようなパーソナライズされた梱包も、現場の混乱なく対応できます。
店舗を持たないD2Cブランドにとって、荷物が届く瞬間こそが、唯一の顧客とのリアル接点。この開封体験で、どれだけ世界観を伝えられるか。どんなに手間のかかる梱包であっても、彼らのこだわりをしっかりと表現して、物流で感動を届けたい。LOGILESSがあれば、それが可能です。